2015年12月07日

琵琶湖疏水ウォーキング

近ごろ妙なものに興味が湧いてきて、水道、上水、疏水、水門など、
水インフラ巡りをしています。

今回は、10月と11月の京都での仕事の合間に行なったウォーキングから
いくつかの写真を抜粋し、ざっくりとした覚書とします。

10月24日(土)のウォーキングは、実は、水以外のことから始め、
京都の烏丸十条より、伏見桃山御陵、山科川、六地蔵、醍醐寺、山科と歩き、
日没前にぎりぎり間に合いそうだったので、山科から琵琶湖疏水沿いを歩き、
疏水第二トンネルにぶつかった後、御陵に下り、旧東海道を蹴上まで歩きました。
(この日の歩数と距離: 42,920歩、約32km)

一方、11月14日(土)は、最初から琵琶湖疏水について学ぶ目的で、
南禅寺境内の水路閣から始め、琵琶湖疏水記念館でかなりな時間を過ごしました。

では、写真アルバムです。
10月24日、山科の琵琶湖疏水の橋のたもとに掛かっていた道標。
今なお「国鉄」と書いてある点がノスタルジック。

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同じく、10月24日、疏水沿いに快適なウォーキング。

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疏水の流れている場所、つまり自分の歩いている場所が、
町よりもかなり高いことに、やたら驚きと感動。

写真では見にくいのですが、左下を走っている鉄道と比べればわかります。
鉄道より50メートルくらい高いところを歩いているような感じがしました。
なかなか不思議な感覚です。

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途中にある天智天皇陵へは寄らないで、鬱蒼として薄暗い天皇陵の裏を
足早に通り過ぎます。

この日は午前中に、伏見桃山で桓武天皇柏原陵、明治天皇・昭憲皇后陵、
醍醐寺の後で、朱雀天皇醍醐陵、醍醐天皇後山科陵と、天皇陵巡りをしたので、
天皇陵はもうたくさん!と言うよりは、日没前に蹴上に着くことが目標だったので、
天智天皇陵は諦めました。

ほどなく、疏水第二トンネルに到着します。

ここで疏水は暗渠となります。
そのため、疏水沿いの道は行き止まりとなるので、
地下鉄御陵駅方面への道標を頼りに、町へ下りていきます。

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御陵では地下鉄に乗らず、旧東海道を粟田口へと急ぎます。
ちょうど今、お能の囃子(大かわ)で習っている『蝉丸』にも出てくる粟田口、

・・・すえ白川をうちわたり、粟田口にも着きしかば ・・・

ここは、昔、都で最大の極刑場だったのですね。
ここで処刑された1万5千余人の霊を慰める碑がいくつもありました。
折から夕暮れ時とあって、いっそう無常観がただよっていました。

それはともかくとして、蹴上に着いたのが17時半。
かろうじて、上に線路が敷かれた、アーチ型の煉瓦の橋脚を撮影することができました。

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かわって、こちらは、11月14日、南禅寺の境内にある煉瓦造の水路閣。
古代ローマの「水道橋」に似ていますね。

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今日こそは、この水路閣の上を流れる水道に沿って歩いてみる〜〜

ところが、水の流れる方向が、何か変!
逆みたい?

後でわかったのですが、これは、疏水分線で、北へと流れているのでした。
「哲学の路」へと流れていくのですね。

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少し先に行くと、分線と疏水の合流点がありました〜

で、そこをぐるっと、反時計回り?に回り込んだ?ところに、
関西電力 京都電力所が。

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放水中のダムって、かっこいいなあ〜

ちなみに、これ、広い意味で、まだ南禅寺の境内です。

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疏水の水は、この太い導水管を通って、蹴上発電所へと流れていきます。

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ダムを後にして、蹴上の煉瓦の上に敷かれた線路に沿って下っていきます。

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と、ここで出会うのが、インクライン(傾斜鉄道)。

今では廃止(1948)されましたが、疏水と町との高低差を克服するための技術で、
酒や物資を積載した船を、急傾斜面で、船ごと積んで運んだ鉄道の名残です。

歴史写真『南禅寺船溜、蹴上インクライン』(大正期、個人蔵)

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水運が重要な位置を占めていた、明治末期から大正・昭和初期のことです。

酒造で名高い伏見にも同様のインクラインがあったそうです。

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琵琶湖の湖水を京都で、上水、潅漑、工業用水、発電に利用するために
行なわれた明治の一大事業 − 琵琶湖疏水工事。

1890年 第一疏水完成
1912年 第二疏水完成

この感動的な歴史を学ぶため、琵琶湖疏水記念館を訪問。

入場無料。
豊富な資料、ジオラマ、歴史写真など、いくらでも時間を過ごせます。
自分は、2時間ほど滞在したような気がします。

館内はもちろんのこと、外へ出てみるのもおもしろいです。
ここは、本当にお勧めのスポット。

機会があれば、琵琶湖疏水を、琵琶湖の取水口から歩いてみたいです。

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