2011年03月06日

大学入試のない国なんて

先日お世話をしたお客様はドイツからの5人家族。
お子さんの1人が18才の男の子でした。 9月から大学生になるそうです。

「どこの大学に行くの?」
「未定。でもドイツかスイスのどこか。兄貴がスイスだから僕もスイスかなあ?」

そこへお母様が横から、
「それよりもまず、東京で6週間の実地研修をして、職業の適正を見るのです。」
聞けば、日本の某メーカーから、見習い実習生として受け入れられたとのこと。

ドイツでは高校卒業資格(すなわち大学入学資格を満たす = Abitur) さえあれば、
行きたい大学の行きたい学部に進学できます。 まれに希望者の集中する学部では
Abiturでの成績が問題にされるものの、大方は好きなところに行けます。

日本で国公立大学の2次試験2日目が実施されていたその日に、ドイツを飛び立ち、
日本を旅行し、家族が帰国した後には、東京に残って会社体験をする。実習の後、
国に帰ったら、悠々自適に残りの高校生活を楽しみながら、行く大学を決定する。

なんかねえ!
携帯使ってカンニングしてまで大学に入りたい切羽詰った若者がいる日本と比べると、
この違いは、いったい何なの??!!って気持ちになります。
(スイスもオーストリアも、ドイツ語圏はみな同じですが・・・)