2009年11月05日

受験生と親にも色々あり

母が仕事で留守の間、何の連絡も寄こさなかった子供ですが、帰ると、じわじわと
色々な話が出てきます。

まずは、房総半島にドライブしていたとか!!
KY大学に行っているお友達が、高速代とレンタカー代を払って、誘ってくれたそうです。
深夜に家を出発して、レインボーブリッジを渡って、房総半島を一路、銚子へ!

途中、早朝の成田到着便が空にひしめき合っているのに、新鮮な驚きをおぼえ、

房総の漁港では、取れたての材料をふんだんに盛った海鮮どんぶりを食べ
(おい、おい、ちょっと待って、親だって食べない贅沢なものを、学生の分際で!!)、

九十九里浜では、その果てしない海岸線と、そこから見る太平洋のスケールに感動し
(海の向こうには、アメリカがあるのみ!)、

さらに、茨城県に入り、いつか親子で上空からその形をくっきりと認めて震えた、
あの鹿島のY字港を見てきたとのこと。

(子供は小さいときから地図が大好きで、中学受験で習った鹿島臨海のY字港が、
その形のまんま存在するのを認めたときは、飛行機の中で地図帳と見比べて
感動したのです)

あ、そうそう、利根川の下流をこの目で見たのも感動だったと言っていました!

こんな旅を、親が知らぬ間にしていたとはねえ!

実は、今日、書きたいのは、このことではないのです。
これはきっかけをくれたのに過ぎません。

受験生にも、その親にも、色々あるという、身近な例を2つ書きたいのです。


「可愛い子には旅をさせよ」と言いますが、実は、このKY大学のお友達とは、
高校時代に、東京から名古屋まで360キロ近い道のりを、自転車で旅した仲なのです。

1泊目は静岡県の沼津、2泊目は静岡県の御前崎、3泊目は愛知県の岡崎。

御前崎の後、浜名湖あたりを通るころには、折りからの雨と、強い向かい風で
こいでもこいでも先に進めず、悪戦苦闘の末、予定時間を大幅に過ぎた深夜の2時に、
岡崎の宿に到着したそうです。

遅れる旨を、私が岡崎の宿に電話しておいたので、宿のおばあさんが玄関を開けて
寝ずに待ってくれていたのでした。

お尻が痛くてどうしようもない、びしょ濡れの高校生が二人、無事に到着したのを見て、
「どうせ空いているから。」と言って、特別に広い部屋を使わせてくださり、おまけに、
「チェックアウト時間など気にせず、寝たいだけ寝て、体を休めていってください。」
と言ってくださったそうです。

他の子たちが猛勉強している間にも、こんな自転車旅行を企てた我が子とその友だちの
勇敢さには、感心しきりでしたが、一方では、国道1号線をダンプと並んで走ったなどと、
後になってから聞かされ、大いにびっくりしたものです。

しかも、あのとき、帰宅した子供は、唇と、手と、腕を怪我し、痛々しい姿でした。

玄関で出迎えるなり、「きゃー、とうしたのー!?!」
と、奇声を上げてしまいましたが、実は、出発してすぐ、相模原の岩だらけの道で転倒して、
怪我を負ったとのことでした。そんな事故があったとは露知らず、「元気!大丈夫!」というメールだけを信じて、4日間待っていたのでした。

怪我を残したまま帰宅した2日後には、ヴァイオリンの演奏会がありました。
確か、あのときは、親友のピアノ伴奏で、サンサーンスの協奏曲の1楽章か3楽章のどちらかを弾いたのだったと思います(?)。あの手と腕で、よく弾けたものだ!

それにしても、子離れしようとこちらが努力しなくても、
自分の方から進んで離れていってしまう、うちの子のような子供がいるものです。
そんな子だから、受験に関しても、親の介入する余地はあまりありませんでした。
ちょっと淋しい(泣)

ところが、高3になってまで、親の口出しがまかり通り、子供に絶対服従を要求する家庭もあるのです!!!


これは、高校の卒業式の謝恩会での出来事です。
うちの子の高校は、2月上旬に卒業式をするので、目の前に、私大と国公立大の試験が
迫っています。
謝恩会には保護者も出席できるので、それとなく我が子の様子を遠巻きに観察すると、
恩師や友だちとジャレ合って、思いっきり楽しんでいます。

ところが、出入り口のところで、高3の担任とひともめしている父母がいるのです。

「勉強させたいから、子供を連れて帰らせてください!」と言ってきかないのを、
担任が何とか思いとどまらせようとしているのです。

その子供は、現役で東大の理科に合格しましたが、一生に一度の卒業式の謝恩会を、
1時間早く抜け出して勉強したからって、そんなに大きく差がつくものなのでしょうか?

その子は、主要な東大模試で、毎回、上位に名前の載る子なので、1時間余分に勉強しなくたって、どっちみち、楽々、東大に合格できるはずなのです。

それにしても、大学受験直前になってまで、子供の意志と関係なく、夫婦が揃いも揃って、担任の先生に掛け合うなんて!そこまで子供の生活に介入できること自体が驚きでした。

そして、それに絶対に逆らえない子供がいることも事実です。

その様子を垣間見ていた我が子が、後で、言っていました。
「アレは、かわいそうだった。先生も困っていた。」

あそこまでしなくても受かるのに、あんな余計な騒ぎを起こしてしまっては、
晴れの卒業の日に、「立つ鳥、後を濁して」しまったのではないでしょうか。

家庭によって価値観はさまざまでしょうが、子供の気持ちを無視して、・・・ しかも、
18才にもなる大きな子供を、親がそこまで完全に支配してしまっては・・・・・・・・。

私がその立場だったら、恥ずかしくて二度と再び高校に顔を出せないなあ!

我が子は、その中高一貫校で、常に成績が振るいませんでしたが、・・・
だからと言って、負け惜しみを言うつもりはないのですが、・・・・・

今でも、堂々と高校に遊びに行くし、私だって、・・・ OB保護者の懇親会にも、
堂々と出席できます。

この記事へのコメント
かわさん、似たようなこと、よくあります、あります!
親は気がかりでしょうがなくて、慌てて何かしてあげたのに、本人はケロッとして、そこで、何を突っ立ってるの?と言わんばかりの表情!

とっくに、自分で解決済みだよ!なんて言われると、わざわざやってあげた自分は何だったの?!?と、まるで馬鹿みることがありますね。
まったく、子供って、現金な!
Posted by MIKO at 2009年11月07日 20:48
こちらにもコメントを
娘が高校入試の日、(二日間試験なのですが)二日目の朝、いつものように出かけた後の部屋に入ってみると、シューズがポンと床の上に。二日目は面接があるんですよね〜。
靴下のままでいたり、高校のスリッパを借りていたりしたらすぐに「忘れた」のがバレてしまいます。初日なら筆記だけだったからまだいいんですけど、もう朝から大慌てで車を飛ばしましたよ。息子の通う学校だったので受験生がどこで控えてるかも察しがついていたのでそちらのほうに一直線に駆け込みました。娘はのんきに、「あら、わざわざ持ってこなくても、今スリッパを貸してもらってたのに。」などと言ってました。おいおいって感じです。
Posted by かわ at 2009年11月07日 16:36
かわさん、こんばんは!

私だって偉そうなことを言っていますが、現役時の2次では、子供が家を出た後に、忘れ物チェックをして(やるのが遅いね!)、案の定、センター受験票が家に置き去りになっているのに気がつき、慌てて駒場の正門まで届けました(笑)

高校の卒業式や謝恩会、本当に楽しめるのは後期の後かもしれないけれど、それだと、大学の入学準備であちこちに散らばってしまって、集まりが悪いかもしれませんね。
自分の高校のときはどうだったのかしら? すっかり忘れてしまいました。
Posted by MIKO at 2009年11月06日 23:36
つとさん、こんばんは!

遠いところで暮らす娘さんのことは、心配し始めたらきりがないでしょうね。
一緒に暮らす男の子ですら心配事は絶えないのだから、ましてや女のお子さん。
お気持ちはお察しします。
でも、医学部なので、近くに(?)病院もあり、相談できる人も身近にたくさんいて、その点では心強いではありませんか!

息子さん、いよいよこれからが正念場ですね。健康にこの時期を過ごされますように!
Posted by MIKO at 2009年11月06日 23:30
高砂ママさん、こんばんは。

国立2次の直後に卒業式、謝恩会というのも、考えちゃいますね。
2次の出来が良くなくて後期に賭ける人は、式どころの心境じゃないですよね。
もっとも、2月の上旬も、私大の試験と重なって式を欠席する子たちもいたので、その日取りもどうなのかなと思いました。

うちは、試験会場まで行く気はさらさらなかったのですが、現役時の二次に子供がセンター受験票を忘れていったのに気がつき、慌てて追いかけて、駒場の正門で呼び出してもらって、渡すことができました。
応援ティッシュなんて、私は見かけませんでした!
Posted by MIKO at 2009年11月06日 23:23
私ももし、受験について行ってたら、その保護者の集団と同じように、何回も忘れ物チェックしてたかも(苦笑)。

うちの高校は3月にはいってすぐに卒業式ですが、謝恩会はなかったです、たぶん。だって、後期試験対策で卒業式の翌日からも普通に登校してましたしね。
前期の発表が始まると徐々に減りますが、息子たちは当然、最後までお世話になりました。そのあともみんな、後期を受けたり合格手続きやら引越しの準備やらで、とても忙しく3月は過ぎて行きました。子供たちは、みんなの後期が終わってからクラスで集まっていたような気もします。
実際、合格してから入学まで、あんなに忙しいとは思いませんでした。息子たちにとって卒業旅行なんて、とても無理なはなしでしたね。
Posted by かわ at 2009年11月05日 23:43
こんばんは。
本当に無事でないよりのプチ旅行ですね。

娘は夕刻に、朝から三時までの授業で後ろの席の子が39度の熱があったらしいとわかり、「のども痛いしちょっと熱もあるようで(平熱より一度高い)頭も痛いような気がする。月曜は大きな臨床のテストがあるしどうしよう?」と電話してきました。え〜とりあえず内科に事情を話して喉も見てもらったらと言いましたら「多分新型の濃厚接触者だから」ということでリレンザを処方されたようで。。。飲んだら平熱に下がったらしいです。ほっ。。。(^-^)新型はぽつぽつはやっているものの高校のように欠席を大学は届け出ないし、発熱しても病院に男子学生はすぐに行かないようだし、、、そのうち下がる学生もいるようだし。離れているので、心配の種はつきませんね。どこまで見守るかなかなか難しいところです。

そうそう息子ですが、本人の申告では、あれから今のところ熱はないとのことです。まだまだ先は長いです〜
Posted by つと at 2009年11月05日 22:27
逞しい息子さんとお友達ですね。子供って、こんな危ないことがあったんだよ、と後から聞いて驚くことがありますね。はじめに、危ないことを聞いていると、親としては、色々と想像して心配しますから。

謝恩会での、親御さんの話、うちの高校は国公立二次が終わり二日後が卒業式なので親子共々皆、疲れ果てぬけがら状態で、皆、とても静かでそそくさと後期の準備に帰りました。過保護な親御さんたちを見て、びっくりしたのは、本郷の入試の時。門の前で親が何人も、子供のカバンを開けて、忘れ物がないか調べていて、ちょっとびっくりしました。私は自分が門まで送るのも気恥ずかしかったです。子供も嫌がりましたが、受験応援ティッシュがほしくて(笑)
Posted by 高砂ママ at 2009年11月05日 17:10